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更新日時 03/09/02 6:26
本日のデータ
日付
8月16日
天気
旅行日数
405日目
体調
良好
本日の移動
 礼文町(愛とロマンの8時間コース完走)
走行距離
10.7 km   
現在地
北海道礼文町
総走行距離
17521.6 km   
宿泊地
緑ヶ丘公園キャンプ場
今日の出費
食費
687 円    
宿泊費
500 円    
観光費
0 円    
雑費
1030 円    
経費詳細

 宿泊費:緑ヶ丘公園キャンプ場
 雑費:バス代




愛とロマン?の8時間

 薄っすらと空に浮ぶ利尻富士を眺めながら早朝から今日はバスに揺られていた。時速わずか40kmほどの低速走行で交差点どころか信号もない道をひたすら北へとバスはのんびりと走る。そして時折乗せる乗客も停留所ではない。自由乗車なのだ。各ポイントで停留所はあるものの、目安だけで、どこで乗っても降りてもよく、田舎道ならではと言える。そんなバスに揺られること約1時間、着いた先は島の最北端、晴れた日にはサハリンまで望むことができるというストコン岬であった。

 今日、どうしてこんな早朝からバスに揺られ、そして最北端の地へと降り立ったのかと言えば、この島の西海岸を歩きたかったためだ。車道はなく、遊歩道が西海岸を縦断しているのだが、別名この道を”愛とロマンの8時間コース”ともいい、また、”花の8時間”とも言われている。やはり礼文と言えば花だろう。そして来たからには歩きたい。その為にこの北端までバスで揺られ、そして元のキャンプ場まで西海岸を歩いて戻る、そんなコースを楽しむ為に今朝は4時半起きで、自炊、そして6時にキャンプ場を出発し、バスに揺られてこの北端の地へと降り立ったのだった。

 昨日の青空が嘘のように今日は空、そして海までもがどんよりとし、それにつられてか、自分までがどんよりと沈んでしまう。ただ、ボーっと見えぬサハリンを見つめていた。飛び交う海鳥たちがなぜか、寂しそうにも見えた。そんな静かなこの岬、今朝のバスでも、この地を出発したのは10人ほどしかない。今日はこれで全部だろうか、やや寂しい人数であるが、もう花の時期を終えようとしているだけに仕方がない人数かもしれない。私は約30分ほどこの岬でひとり、ただ海の果てを見つめ過ごしていた為に、その最後尾からの出発となった。ただ、最後尾とはいっても、もう他の人たちは遥か先に行ってしまい、人影もなにも見えない。進み行く先は、ただクマザサだろうか、果てしなく丘の草原が続いていた。

 最初、1時間ほど丘の上を走る車道を進むことになるのだが、この辺り、一面のクマザサと思いきや、実際は一面のお花畑であることに近づいてまず驚いた。それは見える限り果てしなく続き、高山植物たちがこの標高でこのように咲き乱れていることに驚き、また、その他では見たことのない規模にも驚かされた。見渡す限り木々がないのも異様であった。ただ、残念なのが、お花畑と言っても、正確にはお花畑であったということだ。今はもう全体的に茶色が目立ち、すでに花の時期が終わっていることを告げていた。この空、海と共に、花々までもがパッとしない、見つめていると寂しくなってくるような暗い景色、今はそれだけが広がっていた。


バスに揺られてストコン岬


静かな学校グランド


木々がない・・・

 ただ、そんな中でも、元気に咲く花の種類もある。唯一それらにこころ和ませ、ただひとりのんびりと丘を谷を越えていく。だが、なんでこんなところをただひとり歩いているのだろう・・・ そんな気持ちが時間と共に込み上げてくる。とくに山を登るわけでもなく、また下るわけでもない、ただ、出てきたキャンプ場を目指して歩いている。まるで、登山の下山時、いや下山以上に目的すら持たない、今日のこのハイキングとも言えるトレッキングになんだか寂しさだけを感じながらのこの後の道程となってしまった。登山ならともかくハイキングと言えば、お弁当持ってみんなで楽しむものだろう、そんな思いが私にはあり、そう思うからこそ、余計に空しさだけが込み上げてくる。このどんよりした空、海が、いっそうそうさせるのかもしなれい。そして、さらには人とすれ違うこともない。ただ、黙々と遥かかなたのキャンプ地を目指し歩いていた。

 ただ、そんな時でも楽しかったところが、小さな集落を抜けるときだった。普通のハイキングなら避けるところだろうが、私の場合はここが楽しく胸が自然高まった。人の生活、暮らしに触れるのがやはり好きだからだろうか、もちろんそこから町の歴史を見出すのもまた楽しみのひとつである。小さな小さな集落だけに、そこには普段知ることのできない小さな小さな社会があり、そんな生活に心惹かれていた。

 あっという間に集落を抜け、そしてまた丘を越えていくと今度は一変、そこは驚くほど大勢で賑わっていた。なぜこんなところに人だかりが・・・ どうやらこの岬、”澄海岬”がこの島の観光スポットのひとつとなっているようである。が、その岬の小さな漁村と共にあり、とてもそんな大勢で賑わうには不似合いなところで、唯一一軒、売店が建つだけであった。ちなみにそんな岬、私も寄り道して行って見たのだが、それほど驚く岬でもなく、なにも変哲ない岬であった。この天気が名所をこうも変えてしまうのだろうか、それとも私の心が曇っているのだろうか、分からないが、何も感じるものはなく、その混雑を抜け、また丘へと登って行った。


ストコンを見返して


鉄府の小さな集落


西上泊の集落


澄海岬


唯一残る花たち
ツリガネニンジン(紫)
コウゲブキ(黄色)


笹泊の断崖


 ここから先はさらに孤独との戦いであった。道は登るわけでもなく、下るわけでもなく、小さなアップダウンを重ねながら進んでいく。ここまで来るとようやく木々が目立ってくるようにはなるが、それでもほとんどがクマザサであり、展望こそ常に見渡すことが出来たが、花は全くなくなく、はっきり言ってしまえば地味な道である。そんな道が3時間近く続くのだから、元々、気落ちしていた私だけに苦痛としか言えない道程がひたすら続いた。なにが”愛とロマン”だろう・・・ そんな出会いも期待していた訳でもないが、しかし無いわけでもない。そう考え出すと、さらに空しさが込み上げるばかりで、キャンプ場までのただ辛い道程でしかなかった。


宇遠内の小集落


無事にゴール!
だいちゃんと♪

 だが、コースも終盤に差し掛かったとき、アナマ岩辺りだろうか、ここで”だいちゃん”と知り合う。同じキャンプ場で昨夜は泊り、そしてあいさつ程度は昨日話したのだが、それ以降、世間話程度でじっくり話すこともなく、またこの縦走自体も別々の出発であったが、ここに来てバッタリと落ち合い、そして共に最初に発した言葉が「グッと来るような感動がない・・・」というボヤキであった。お互いこう思うのは私だけだろうか、そんな不安ともいえる疑問があっただけに、なんだか話しているとあまりにも共通する部分が多いことにお互い驚き、そして、そのまま自然と意気投合、このあと共に歩むことになった。

 他の集落へと結ぶ道もない谷間の漁村、たぶん船が全ての交通手段なのだろう。そんな僅か数件しかない集落を抜けると、ここから海岸線を抜け、最後の峠越えとなる。峠越えといっても標高は大したことなく丘程度のようなところだが、それでも島を横断し、もとの東海岸へとで、キャンプ場へと戻る最後の道となる。そんな道は北部方面とは一変、木々に覆われた普通の林道といった、さらに変哲もない道が続くが、この辺り、そんな景色をも忘れるほど、だいちゃんと会話が大いに弾み、そして話はどんどん飛躍していき、宇宙のロマンに関わる話まで飛んでいった。そして、ひとり、”愛とロマン”そんな言葉を思いだしながら、やはり何かある道なんだな、そう思い、最後の道程を共に楽しんでいった。


なんと浅野さんと偶然再会
(右・だいちゃん)


左・私:右・浅野さん

 8時にストコンを出発し、そして15時にこうして無事にキャンプ場へと戻ってきた。実際、ほんとうなら98年まではさらに南の元地海岸まで歩くのが正規の8時間コースだったそうだが、今は残念ながらルートの崩壊が激しく通行止めで今日のように、このキャンプ場がある香深井までが8時間コースとなっている。それでも長い長い道程であり、辛いことも多々あったが、でも終わってみれば、こうして嬉しい出会いもあり充実した時間だったようにも思えた。ちなみにこのあと、共に銭湯で汗を流したのだが、そんな時である。見覚えのある人がひとり・・・ 誰だろう、一瞬名前は出てこなかったが、知り合っていることは確かである。そしてお互いの目が会ったとき、全ての記憶が甦ってきた。「あれ〜?!」あまりの偶然の再会にお互い声を張り上げる。旭川で知り合った浅野さんだった。それも話を聞くと、すでに前日より礼文入りし、昨夜はなんと同じキャンプ場であったのだ。なぜかそこでは知り会わず、今こうして出会うのも不思議なものだ。そしてその夜は3人でそのまま宴会へ!夕食も豪華にジャガイモ、ニンジンを買ってきて、それを煮詰めてレトルトカレーをぶち込むといった、野菜たくさんカレー♪そんなカレーみんなで楽しく頂きながら、会話はいつまでも弾み、就寝は23時過ぎとなった。

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 ★今日のお食事♪
 ・朝食 : ごはん&白菜いっぱい味噌汁
 ・昼食 : パン×2・おにぎり×2
 ・夕食 :

ごはん&具沢山カレーライス

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